第70章 悪魔の再会　☆

赤井side


サラが病室を出て行って数十分が経った。


「遅いな…」


帰り支度をすっかり整えた俺は、腕時計の針を見てポツリとつぶやいた。

ジョディがまだ到着していないのか…
いや…まさか、サラに何かあったんじゃ…

そんな嫌な予感がよぎり、慌てて病室を出ようとドアに手をかけた時、


ガラッ


俺がドアを開けるより前に、目の前のドアが開いた。

そこに立っていたのはサラが迎えに行ったはずのジョディだった。


「あら？秀。もう準備出来てたの」

「ジョディ…」


ドアを開けたジョディは、開けてすぐ俺がいたことに目を丸くしながら言った。


「サラちゃんは？てっきりエントランスで待っていてくれるものだと思ってたけど、いなかったから受付で病室の場所聞いたのよ」

「何だと？」

「？だから、受付で病室の場所を」

「サラと一緒じゃないのか？」

「え？一緒じゃないけど？」


ジョディから発せられた言葉を聞いて、見る見るうちに顔が青ざめていくのが自分でも分かった。


そして次の瞬間、俺は一目散に病室を飛び出した。


「秀！！」


サラが病室を出てもう30分以上経っている。
それなのに戻ってこないのはどう考えてもおかしい。


何かあったのか…まさか、奴らに…