【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第66章 あなたの犬 ☆
ピンポーーン
「っ…ん…あかいさ…誰か来た」
「放っておけ…キスに集中しろ」
「っうん……っん…」
ピンポーーンピンポーーン
「……あか…」
「いいから、構うな」
ピンポーーンピンポーーンピンポーーン
「…っチッ…」
鳴り止まないチャイムに、キスをやめて舌打ちをした赤井さんは、不機嫌そうに顔を顰めてインターフォンのモニターへとズンズン歩いていく。
まるでデジャブだ…
モニター越しに見えたのはやはり。
「…キャメル」
「え、キャメルさん?今度は何だろう…」
首を傾げるわたしの横で、モニターに映ったキャメルさんを睨みながら赤井さんはきっぱりと言う。
「無視しよう」
「えっ、だ、だめだよ!またピンポン鳴らされるよ?」
「…ジョディにもっとちゃんと教育しておけと言っておかないとな」
「それは…赤井さんそのままブーメランなんじゃ…」
そう言うと、ぐ…と図星を突かれバツの悪そうな顔をした赤井さん。
はぁー…とため息を吐きながらインターフォンのボタンを押して応答した。
「なんだ、キャメル。」
「あ!赤井さん!すみません、サラさんもいらっしゃいますか?!」
「…いな
「あ!キャメルさん!いまーす!!」
いない。と、簡単に嘘をつこうとする赤井さんの言葉を遮り、わたしが横から返事をした。
「よかった!この間のお礼をと思いまして、サラさんの好きなチーズケーキを持参したのですが、お渡しに上がってもいいでしょうか?」
「ち、チーズケーキ?!!」
モニターを見ると、わたしの大好きなお店の箱が映っていて、一瞬で目がハートに変わった。
さっさとキャメルさんを追い払ってベッドで続きを…と考えている赤井さんは、チーズケーキに心を奪われているわたしを見て、目を覚まさせようと肩を揺する。
「…おい、サラ…」
「どうぞ!いま開けますー!」
赤井さんの静止を聞かずにオートロックを解除してキャメルさんを家に招き入れるわたし。
結局、このあとキャメルさんと3人でチーズケーキを楽しむ夜の宴が開かれたのだけど、終始赤井さんは不機嫌で、キャメルさんに有る事無い事当たり散らしていたのであった…
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