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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第65章 恋人はアンドレキャメル!?




結局、キャメルさんには嘘に気付いていることは言わず、騙されたふりを貫いたのだ。


「すごいな…母の愛…」


タクシーを見送ったあと、ぽつりと呟いたそのとき、後ろから誰かの腕が伸びて来て、わたしを抱きしめるように捕獲した。


「キャメル。もう返してもらっていいか?」

「あかっ…沖矢さん!」


キャメルさんは沖矢さんのお怒りの様子をすぐに察知した様子で、ダラダラと冷や汗をかきながら愛想笑いをした。


「も、ももちろんです!!サラさん、今日は一日お付き合いいただきありがとうございました!」

「い、いえいえ。
キャメルさん、お母様によろしくです」


穏便に済ませようとするわたしたちとは対照的に、沖矢さんから滲み出る真っ黒オーラは消えそうに無い。


「行くぞ」


その一言とともにわたしの手を引いた沖矢さん。
駐車場に停めてあったスバルまで、一直線にわたしを連行して行った。


「お、沖矢さん!怒らないで…?」

「別に、怒ってなどいない」


怒ってるじゃん…

心の中でそう突っ込んだわたし。

けれど、今日1日でキャメラさんのお母様に好かれたってことは、わたしにとって赤井さんのお母様とも上手くやれるのでは?という自信にも繋がったから、ある意味有意義な時間ではあった。


「でも、なんか赤井さん以外の人と恋人っぽいことするの、ちょっと新鮮だった」


そんなことを、スバルに乗り込むときに特に深く考えずに何気なく言葉にしたわたし。

すると、沖矢さんは何も言わずに、自宅へ戻るための右曲がりの道を急遽左折。


「え!?沖矢さん、家にあっちだよ!?」


間違えた?!と慌てて彼に伝えるも、彼はあえて家の方角を無視して左を選んだらしい。


まさか、さっきのわたしの何気ない一言が赤井さんの怒りに触れるきっかけだったとは夢にも思わないわたし。

特に深く考えることもなく、わたしの身体はどこか知らない場所へスバルで運ばれて行った…



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