【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第61章 永遠の不在証明 -前編- ☆
赤井side
手羽先が食べたいと、ぶーぶー文句を言うサラに、正直にサラを連れてきた理由を話した。
サラは単純にも嬉しそうな顔をして、俺にキスをくれた。
何なら、俺の方がそのキスじゃ足りないところだが、ちょうどボウヤからメッセージが来たことで一気に仕事モードに頭がチェンジする。
そして、大人のキスはおあずけだとサラの頬にキスをした後、自販機でコーヒーを買うついでにボウヤに電話をかけた。
「今、名古屋国際空港に着いたところなんだが…
ボウヤにちょっとした依頼をしておきたくてね」
そう前置きをして、俺はFBI本部から許可が降りたある作戦をボウヤに伝えた。
「…分かった。万一その時が来てしまったら…やってみる。」
その時、ボウヤの電話口の向こうから灰原哀の急かす声が聞こえた。
「大丈夫か?」
「うん、ちょっとね。
…それで、こっちの依頼は調べてくれた?」
俺もボウヤから頼み事をされていた件の調査結果を報告した。
過去のWSGスポンサー連続拉致殺害事件の容疑者、石原誠についての報告だ。
彼は無実を訴え続けたが獄中死しており、その石原の妻と娘はその後日本に渡った。
その二人の名前をボウヤに伝えたところ
「わかった。参加者名簿を調べてみる。
おじさんが持ってるはずだから」
そう言って、電話を切った。
この7月24日
いつもにも増して長い1日が始まろうとしていた…
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