【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第60章 二股の女? ☆
「やり過ぎじゃない。
…好きってたくさん言って?じゃないと不安だよ…」
「…好きだよ。サラ…」
「もっと」
「好きだ。お前以外、視界にすら入っていない」
そう言いながらサラの頬を両手で包んでまた唇を重ねると、サラは少しだけ微笑みながら言った。
「沖矢さんの声で、お前って言われるの、ドキドキするね」
「なんですかそれ…」
そんなことを言い出すサラがまた可愛くて、俺はもう一度サラのことを抱きしめた。
そして同時に思った。
もしも黒の組織が壊滅して、沖矢昴を演じる必要がなくなれば
沖矢昴のことを好きでいてくれているサラの気持ちは、一体どこに行くんだろう。
沖矢さん。と笑いながら俺を呼ぶサラの声も、聞けなくなるのか…
沖矢さんと呼びながら、好きだと言うサラを抱くことも無くなる。
だからそれまでは
沖矢昴をサラのそばにいさせてほしい。
赤井秀一以外の男に触れさせるのは嫌だと思っておきながら、矛盾しているな…
けれど、せめて
沖矢昴が生きているうちは、沖矢さんと呼ぶサラの声をたくさん聞いておきたい。
そう思いながら、髪を撫でるとサラは嬉しそうに俺に擦り寄って笑った。
「沖矢さん。大好き…」
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