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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第59章 愛に似てる




仕方ない。
こんな完全防備な格好してるわたしが悪い…

スカートとか履いてくればよかった!!
友達とのショッピング終わりじゃなければ、わたしだって女の子らしくて守ってあげたくなるような格好してきたのにな…


自分から譲ったくせに、ジャケットをかけられた如月さんが羨ましくなり、思わず下を向いた。

そんなわたしに、沖矢さんは優しく微笑みながら言った。


「じゃあ、サラはこっち」


「え…?」


こっち?
意味がわからず首を傾げると、沖矢さんがその場から立ち上がり、一瞬エレベーターの箱が揺れた。

立ち上がった沖矢さんはわたしの後ろに回ってまた腰を下ろすと、後ろからわたしの身体を包み込むみたいに、大きな身体で覆った。

ぎゅ…っと抱きしめられ、沖矢さんの吐息が右耳にかかり、思わず目をぎゅっと瞑ってしまう。



「おっ…沖矢さん…」


如月さんの前で、こんな風に抱きしめてもらえる嬉しさの反面、どんな反応していいのかわからずにいると、沖矢さんは耳元で甘い声を囁く。


「サラを抱きしめてると、あたたかいですね。
サラも同じ?」


トクン…

思わず心臓が跳ねた。

やっぱりわたしは、嫌な女だ。

でも、もう嫌な女でも良い。
沖矢さんはわたしのだから。
わたしが沖矢さんの彼女だから。

誰にも渡さない。


「…うん…あったかい…」


まるで仕返しをするかのように、後ろから回された沖矢さんの腕をぎゅっと掴んで、ぬくもりを感じた。


如月さんがどんな顔をしているのか見れない。

どうしても譲れないからわかってほしい。


そんな願いを込めて3時間、助けが来るのを待ってた。



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