第58章 Shape of you ☆

「赤井さんは女スパイが好き！さらにサラさん系の可愛らしい女優を選んでみました！」

「却下！」

「ええっ！何故です！」


と、俺の考えとは真逆の行動を取ってくるキャメル。
悪気がないことは分かってはいるが、どうしたら分かってくれるのか…

そう考えを巡らせて、俺はキャメルに諭すように言った。

まるで、生徒を叱る先生の気分だ。


「キャメル。お前は嫌いな食べ物はあるか？」

「お恥ずかしながら、トマトが少し苦手で…」

「じゃあそのトマトを、美味しいからと言って大量にプレゼントされたらどう思う？」

「そりゃあ迷惑です！
…はっ…」


迷惑
その言葉を自分で言って、自分でハッと気づいたキャメル。
俺は腕を組みながら静かに頷いた。


「そういうことだ」

「…私は、何で愚かなことを…
これは、私が大事に鑑賞します。
赤井さん、大変失礼しました！」

「わかってくれればそれでいい。」


そんな馬鹿みたいなくだらないやり取りの一部始終を見ていたジョディがぽつりと辛辣な言葉をこぼした。


「ほんと、男ってバカね」



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