第58章 Shape of you ☆

赤井side


翌日


今日はジョディとキャメルが工藤邸に集まり、捜査の進捗状況の共有会をする日だ。

そんな中、工藤邸で沖矢昴の格好をした俺に、キャメルはニコニコと不自然なぐらいに笑顔を見せながら耳打ちをしてきた。


「赤井さん、いかがでしたか？
楽しめましたか？」


どう見ても、「最高だったよ」という回答待ちの顔をしているキャメルに、俺はフゥ…とため息を吐いたあと、静かに口を開いた。


「…キャメル」

「はい！」

「気持ちはありがたくいただく。
だが、もう二度とこういう類のものは受け取らない。」


結局昨日、サラを抱きしめながらこのビデオを見ていると、目の前で繰り広げられている行為をサラと…妄想が広がり、更に抱きしめているサラの身体の柔らかさでどうしようもなく抱きたくなった。

が、AVでは興奮しないと言った手前、俺が少しでも手を動かすと即座にサラが可愛い顔して睨んでくる。

結局その後もずっとそんな調子で、サラに触れたくても触らせてくれないという地獄のような時間を味わったのだ。

もう二度とあんな拷問みたいな思いは御免だ。
と、キャメルにプレゼントをそのまま返すと、キャメルは慌ててそれを受け取ると目を潤ませながら言う。


「赤井さん…好みじゃなかったんですね…すみません…
私としたことが…」

「いや、そういうことではなくて…」

「安心してください！
今度こそは赤井さんの好きそうなブツを持ってきましたから！！」


そう言って自信満々に取り出したのは、女スパイの格好をした女が縛られているパッケージ。