第58章 Shape of you ☆

「けど、彼氏がAV見るの嫌！なんて、可愛いね」

「え！梓さんは平気なの？」

「平気じゃないけど、風俗行かれるよりはマシかな」

「ふ…風俗…それは確かに…
でもわたしは、AVもちょっと嫌かもです
わたしじゃダメなの？って悲しくなっちゃう」


そう言うと梓さんは、頬杖をつきながら言う。


「そうだねぇ…
けど、男の人的には、彼女はステーキだとしたら、毎日食べてたらたまにはお魚食べたくなるから。
なんて言って、見る人多いみたいよ？」

「な、なんですかその理屈！」


1ミリも理解できないその理屈に慄いていると、梓さんは笑いながら言った。


「まあでも、サラさんの彼氏は大丈夫よ。
会ったことはないけど、話を聞いている限りサラさんのこと大好きーって感じだし」

「そうですかね…」


と、口では言ったものの、心の中では

そう…だよね？！

赤井さん、いつもわたしのこと好きって言ってくれるし、わたしがちょっとナンパされただけでものすごくお怒りになるわけだし、それでAV見てたり風俗行ったりしてたら、なんなの？！と思うよ！

大丈夫。赤井さんは大丈夫。

そう信じて少しも疑っていなかった。



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