【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第55章 片想い
帽子にサングラスの赤井さんと、ショッピングモールから手を繋いで帰路に着いた。
「赤井さんって、意外とやきもち焼きだよね」
「何だよ、意外とって」
わたしに少しからかわれたのが不服そうな赤井さんは、ムッと顔を顰めてわたしを見た。
そのたまーに見せる拗ねてるみたいな顔が、わたしはすごく愛しいなと思うんだ。
「だって、赤井さんっていつもクールだし、大人だし、わたしより1枚上手だし。
なのに、わたしに男の影がチラつくと、ものすごく子供っぽくなるんだもん。
おもちゃを取られそうになってる子供っていうか…
ご主人様を守ろうとする番犬っていうか…」
「俺は子供に犬か。」
はぁ。とため息を吐きながら不服そうにする赤井さん。
そんな彼にわたしはあははと笑いながら抱きついた。
「かっこいい赤井さんはもちろん素敵だけど、可愛い赤井さんもアリだよ?」
「アリじゃない。
頼むから、クールな俺で居させてくれよ…
俺がクールで大人な男でいられるかどうかは、お前にかかってるんだ」
「…可愛いのに」
「可愛くない」
断固として認めない赤井さんだけど、帰宅後にわたしにぎゅーっと抱きつきながらこんなことを言ってくる。
「サラ。今日はずっと離れないでいて欲しい」
ほら。やっぱり抜群に可愛いじゃない。
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