【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第54章 君に届け ☆
俺は後ろから抱きしめていたサラを、ゆっくり俺の方へ向かせ、額にかかる前髪を寄せ、頭を撫でた。
「いつも、ちゃんと美味いよ。
サラ…大好きだ…」
「あかいさ…っんん…」
サラの唇を奪いながら、好きな気持ちが溢れた。
俺が仕事がうまく行かなくてイライラしてる原因は、早くサラと結婚したいのに出来ないからだ。
一日も早く、あの組織を潰したい。
そう思うと、たった一日無駄にしただけで焦燥感が増す。
だが、それでサラに寂しい思いをさせていては、本末転倒だ。
唇をそっと離し、もう一度サラの身体をぎゅっと抱きしめて俺の腕の中に閉じ込めると、サラは俺の身体にきゅっとしがみつきながら聞く。
「赤井さん…もう機嫌悪くない?」
「あぁ。お前をこうして抱きしめていると、癒される。
疲れなんか吹き飛ぶよ。」
「ほんと?」
「あぁ…好きだよ。サラ…」
そう言いながら髪を撫でると、ダメ押しするようにサラが甘えながら聞いてくる。
「ほんとに好き?」
「好きだ」
好きなんて言葉じゃ、言い表せないぐらいだ…
そう思いながら、サラの匂いを嗅いで愛しさを噛み締めていると、サラから驚きの言葉が飛び出した。
「…あのね、わたし…弓弦くんとデートすることになったの」
「……………は?」
思考が追いつくより先に、俺から素で声が出た。