【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第49章 bluebird ☆
「いやー!大盛況だったね!
お疲れ様」
夕方、どうやら今日の売り上げは昨年の2倍だったらしく、マスターはすこぶる上機嫌だ。
「サラさんと安室さんの呼び込みのおかげですね」
わたしと交代した安室さんは、ビーチの女性客殆ど連れてきたんじゃないかと言うぐらい、たくさんお客さんを呼び込んでた。
「じゃあ僕は後始末して帰るから、みんな先に上がっていいよ」
「あ。わたし帰るついでにゴミ出しだけしてきます」
そう言って、水着の上にTシャツを着た格好で、わたしはゴミ袋を持ってゴミ捨て場に向かった。
しかし、今日は疲れたな…
ふぅー。っと凝った首をまわしながら一息ついた時、わたしの腕を誰かが掴んだ。
ハッと後ろを振り返ると、立っていたのはさっき店で水着を直そうとした男。
「なに?!」
「仕事終わったなら、遊びに行こうよ」
し、しつこいな…
そう思いながらその男に掴まれた腕を思い切り振り払った。
「触んないで」
「…あんな挑発的な格好しといてよく言うよ」
あれは!マスターが着ろって言うから!
そんなこと、この人に言っても仕方ないけど、さすがに来年からはこの制度にちゃんと反対しないとダメだな…
梓さんならこんな風に絡まれても抵抗できないかもしれないし…
「…怪我させたくないから、どっか行って」
その男を睨みながらそう言うと、その人は笑いながらわたしの肩を掴んだ。
「なーに言ってんの?
ほら、美味しいものご馳走してあげるから」
話を聞かないなら身体で教えるしかないな…
そう思いながら、わたしはその男に右ストレートを繰り出そうとしたとき
その男の後ろによく見慣れた人影が現れた。