【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第48章 カブトムシ ☆
「…この女性は?あれ?新しい捜査官ですか?」
キャメルはすっかり騙されているらしい。
「キャメル…サラちゃんよ」
「サラさ…えぇええ!?」
「やっぱり完璧ね。有希子さんの変装!」
「当然よお〜♪」
サラと有希子さんは顔を見合わせて、まるでいたずらが成功した子供みたいにニコニコしている。
「赤井さんが沖矢さんだとわかった時以来の衝撃です…」
そう言いながらキャメルは脇に抱えていた封筒を取り出し、サラに手渡した。
「これ、サラさん用に手配したハンドガンです」
「ありがとう。…Glock26じゃない!
わたしの愛用銃だったの!
小さくて強くて最高!」
「ええ。FBIのデータベースに載っていました!」
「…FBI、敵の愛用銃まで把握してるの…すごいね」
サラは、はは…と感心しながらドレスのスリットを開き、太もものホルダーに銃をしまった。
一瞬、太もものさらに上が見えそうになり、キャメルが顔を赤くしたので咄嗟に俺はキャメルの目を自分の手で覆った。
「あああ赤井さん!?」
「どこを見ていた?」
「どどどどっどこも見ていません!
赤井さんの彼女の太ももなんて、見ていませんよ!」
「キャメル…」
思わずキャメルの方を睨みながら、胸ぐらを掴むと、ジョディが呆れたように止める。
「ちょっと。遊んでないでそろそろ出発するわよ?」
「は!はい!わかりましたぁ!」
慌ててキャメルは俺から離れ、ジョディのそばに隠れる。
もっとも、その大きすぎる身体は全然隠れられていないが…
「沖矢さん。わたしたちもいこ?」
「…あぁ。」
顔も、声も、姿形全然違うのに、俺の腕にサラが手を回すと無意識に心臓が鳴った。
サラも、沖矢昴の姿をした俺と接する時はいつもこんな気持ちなんだろうか…