【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第46章 HAPPY BIRTHDAY ☆
約30分後、工藤邸のチャイムが鳴った。
「秀ちゃん。
ジェイムズさんが来たわよ」
有希子さんに通されて、ジェイムズと2人応接室で顔を合わせた。
俺は首に着けていた変声機をオフにし、赤井秀一の声で話し出す。
「渡したいものとはなんです?
あと、話もあると」
「あぁ。話の方から進めようか。
サラ君の個籍の話だ」
サラの個籍…
そう言えば、随分前にジェイムズに頼んだな…
「アメリカで調査した結果、サラくんの死亡届は出されていなかった。
おそらく、所属していた諜報機関は、死亡届を出して目立つよりこのまま行方不明者として扱った方が良いと判断したんだろう」
「なるほど」
「我々FBIが直接、彼女が所属していた諜報機関と交渉して、彼女の社会保障番号を受け渡してくれたよ。」
「…では、サラが生きていることを?」
「いや。FBIの証人保護プログラムに使いたいとカムフラージュした。」
「なるほど…助かります。」
「元の社会保障番号のまま、日本のビザも取得した。
これが在留カード。日本での身分証代わりになる。
そしてこれがグリーンカードだ。」
そう言われて、サラの在留カードとグリーンカードを受け取った。
「…何から何まで、すみません。」
「いや、私は喜んでいるんだよ。
君がようやく、かけがえのない人に出会えたんだから。
さて、では私はそろそろ。」
そう言ってジェイムズは応接室を出て帰路についた。