【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第44章 Back to December ☆
赤井side
朝、窓から差し込んでくる光で目が覚めた。
「…朝か…」
ぽつりとそうこぼした瞬間、隣から俺の最愛の匂いがふわっと香った。
俺の腕枕の中で、サラがこちらにしがみついたまますやすやと寝息を立てている。
相変わらず、可愛い寝顔だな…
そう思いながら頬を指でつつくと、むにゃむにゃと寝言を言うサラ。
「むぅ……あかいしゃ…キャラメルマキアートぅ…とらないでよ…」
どんな夢見てるんだよ…
俺はキャラメルマキアートなんて飲まない。
可笑しくて、口元を手で押さえながら笑いを堪えた後、サラを起こそうとキスをした。
童話のプリンセスなら、これで目が覚めるはずなのに、俺の姫は起きない。
「サラ…起きろ…」
もう一度キスをして、つんつんと頬をつつくと、サラはうーーんと俺に抱きついてくる。
チェックアウトまで後2時間…
もう少し寝かせてやるか…
そう思いながら、俺は起きてコーヒーでも飲もうとサラからゆっくり腕枕を引いた。
その時
「やだっ!」
突然、眠っていたサラが起きて俺の腕にぎゅっとしがみついた。
「…?おはよう」
「…どこいくの赤井さん」
「?いや、目が覚めたからコーヒーでも飲もうかと…」
「…それなら、わたしも起こしてよ…離れるのいやだよ…」
そう言いながら、ぎゅーっとしがみついてくるサラ。
さっき、起こしたけどな…
起きなかったんだよお前は…
可愛いな…クソ…
「サラ…」
サラの手を取って、名前を呼んだ。
右手にはちゃんと指輪が光ってる。
「ん?」
「…これ、早くお前に本物を渡したい…」
サラを抱きしめて、はぁ…とため息をつきながらそう言うと、サラは俺を抱きしめ返しながら笑った。
「待ってるね。秀一」
「…あぁ。待っていてくれ…」
ずっと、一緒だ。
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