第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後
鬼舞辻を倒しの容態が完全に良くなり、ようやく穏やかな日常を過ごし始めた頃、ずっと世話になっている天元一家へのお礼を込めて新煉獄家でおもてなしをする事となった。
しかも昼からは天元一家のおもてなしで、夕刻前からは元柱や元継子、そして圭太や棗の従兄である樹も呼んで祝勝会と……忙しくもと杏寿郎にとって楽しみな1日である。
まずは天元一家をもてなすために、2人が仲良く居間へと料理を次々と運んでいるところだ。
「楽しみですね!天元君のお好きなふぐ刺しも用意出来ましたし、お酒も……ありましたっけ?!」
卓袱台にふぐ刺しの乗った皿を置く1歩手前で酒の存在を思い出して慌てるに笑顔を向け、右に左にと危うく揺れる皿を杏寿郎が横から受け取ってやった。
「酒も準備しているから慌てる必要はないぞ!酒もだがはまだ未成年なので、甘い飲み物を持っておいで。確か冷蔵器の中に果実水やラムネが入っていただろう?」
残念とまではいかないがは天元一家含めて唯一の未成年者で酒は飲めない。
本人は飲んだこともないので特に残念がる様子もなく、甘い飲み物という言葉に笑みを深めて頷いた。
「はい!杏寿郎君もお酒の合間にラムネ飲みませんか?シュワシュワしていて美味しいですよ!」