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月夜の欠片

第7章 ※ 第25章 決戦と喪失 1812~1813ページ


はにかんだの表情に再び全身に血液が巡り、つい先ほど欲を吐き出したばかりだと言うのに振り出しに戻る一歩手前まで来てしまった。

(いかんいかん、初めてで痛みも経験したにこれ以上無理をさせるわけにはいかない。心頭滅却心頭滅却……)

眉をひそませた難しい表情をしているものだから、心の中まで読めないは戸惑い杏寿郎の顔を覗き込んだ。

「すみません……こんな事を言うのは……はしたなくてお嫌でしたでしょうか?」

数秒前まで優しい口調で体を気にかけてくれ優しく頭を撫でてくれていたのに、自分が言葉を発した直後から難しい表情をされてしまい、止まっていたはずの涙がじわりと浮かんできてしまった。

困らせまいと懸命に精神統一をしていただけの杏寿郎は悲しげな声に驚き目を開けて……慌ててギュッとを抱き寄せる。

「違う違う!不安にさせてすまない。情けないことにの表情に見惚れてだな……危うく欲が昂りそうになっていたんだ。初めてなのに気持ちよくなってもらえるなど、嬉しい以外にあるわけないだろう?…… 、どこを見ている?こっちを見なさい」
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