第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後
「確かに大きな願いだな!だが俺もとの子供がほしいので、2人の共通の願いになった。君に似た子供は可愛らしく優しいに違いないだろうが、俺が過保護になりそうで心配だ」
自分の願いが杏寿郎の願いでもあったことが嬉しく、それに加え杏寿郎の本気で過保護になるのではと悩む姿が何とも可愛くての口から小さな笑いが零れる。
「フフッ、私が鬼殺隊時代に無茶ばかりするので、杏寿郎君はすっかり心配性になってしまわれましたものね。すみません、でも心配していただけるのは大切に想っていただいているからこそなので、もちろん反省はありますが嬉しく思っていました」
「君と出会うまで俺もそこまで心配性ではなかったと思う。自分本位な無茶ならば心置き無く叱れたのだが……さて、初めてのことを経験したのだから体を休めよう。が体調を崩しては事だからな」
寂しがりなが不安にならないよう抱き寄せたまま布団に横たえさせてやり、心地好さそうに胸元に顔を埋めているの頬を撫でてから浴衣と手拭いを手繰り寄せた。
「汗を拭ってあげるからそのままじっとしていなさい。いい子にしているんだぞ?」
「……既視感を覚えるお言葉ですね。いい子でいられるように努力してみます!」
「いい子にしていなければ、もう一度乱れてもらうことになるぞ?」
杏寿郎の言葉にピクリと反応したものの、がいい子にしていたかは微妙なところだ。