第3章 隠された場所
その後長は人を呼び晶達をひとつの大きな家に案内させた
食事を用意するか聞かれたが晶は断った
男性「何か入り用の際は周りの住民に声をかけてください。こちらの建物は自由に使っていただいて構いません」
晶「わざわざありがとうございます。それでは」
どうやらこの建物は来客用なのか誰もおらず晶達だけで使えるようだった
ファウストは用心深く建物の中を観察すると呪文を唱えた
ファ「サティルクナード・ムルクリード」
フィ「結界?」
ファ「あぁ、念の為にな」
夕飯はネロが作ってきていた軽食で済ませた
シノ「ヒース、大丈夫か?」
ヒース「あぁ……ネロ、ありがとう」
ネロ「いや、別に大したことねーよ」
ミチル「兄様大丈夫ですか?」
ルチル「うん、この建物に来てからだいぶ楽になったよ。レノさんもありがとうございます」
晶「2人とも大丈夫ですか?今日は疲れてると思いますし、早めに休みましょう」
ヒース「はい、そうします」
ヒースにシノが、ルチルにはミチルがついて行き適当に割り振った部屋に入っていった
残った5人はテーブルに座った
晶「皆さんは、どう思いますか……この件について」
ファ「もし本当にここに魔女がいるなら、この怪奇現象はそいつの仕業だろう……ただ」
フィ「無傷で帰ってきているから、連れて行く理由が分からない……か?」
ファ「あぁ、目的が分からない。それに若い男性と言ったがその基準も分からない」
ネロ「まぁ端的に考えれば、労働力が必要になった……とかか?例えば建物かなんか建てたりしたら、その為の労働力が必要だろ?だから、無傷だし何も失わない変わらない」
晶「ただ、魔女が意図的にやってるとして何故月に一度の満月の日なのでしょうか?仮に労働力として欲しいならもっと頻繁にするはずだと思います」
ファ「満月の日は力が増すから、とかそう言うことなんじゃないか?」
フィ「まぁ、いずれにせよ明日村の人に話を聞いて明後日の満月を待つしか無いよ」
ネロ「それもそうだな、まぁ今日は休むとするか」
フィ「念の為見張りは付けた方がいい。俺とレノとファウストとネロの4人で交代で見張ることにしようか。賢者様は寝てて良いよ」
晶「ではお言葉に甘えて……」
ここは魔法使いの彼らに任せよう