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この身は君しか愛せない【ONE PIECE】

第1章 本編


一目惚れだった。

「教育実習に来ましたです。今日から3ヶ月間よろしくお願い致します」

柔らかな髪を風に靡かせ薄く微笑む彼女に、頬を熱くしたのは自分だけではないはず。
それだけ同じ年頃の女にはない艶ややかな色気に当てられた。

「お前のクラスに先生来たんだってな。羨ましいぜこのやろーっ」
「うぜぇ」

掴みかかって怒る・泣くを同時に行うサンジを押し退けて自席に座る。
集まる友達の賑やかな話し声を聞きながらも視線は教卓近くの彼女に向いていた。

「先生彼氏は?」
「いきなりそんな事聞く?」
「良いじゃない。友好深めるためよ!」
「私は友達じゃなくて一応"先生"ね」
「3ヶ月後は違うでしょ、おねーさま!」

ナミの一団に捕まったは教師の姿勢を崩さずに「敬語はどうしたのよ」と窘めながらもいないと律儀に答えている。
その横顔を眺め、やっぱり良い女だよなと思う。ドンキホーテ兄弟の近くにいた所為か、目が肥え、同い年の女はどうしても幼く煩いだけ。
その点教師として来たは、年も離れすぎていないが子どもでもない大人。女子に囲まれながらも、若々しく品の良い佇まいは花の女子高生とは全く違う存在感を放っていて、強烈にローの思考を奪う。こんなの自分以外の男も放っておかないだろうに、彼氏もいないとは。

「っ…」

どうやら長いこと注視してしまっていたようで、こちらに振り向いたの海を思わせる瞳と合う。
引き込まれそうで息が詰まった。

「どうしたんすか?」

俺にシャチが顔を向ける。
なんでもないとあしらいから視線をそらす。見つめていたなんて知られるのが恥ずかしく体ごと仲間の方へと向いた。それでもまだ見られているような気がするが、それからはを見れなかった。




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