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相澤消太と色んなシチュエーション

第1章 合理的な関係


「……悪いッ、もう出すぞ」

そう言ってさらに激しく腰を動かした。


ああ、やばい気持ちいい。
何も考えられない。


好きだ、

好きだ、好きだ。

相澤君。

相澤君!!!



「…ッ、んっ…」

中に暖かいものを感じると彼はぐったりと、私に身体を預ける。

身体…すごく熱い。息も上がってる…
ていうかすごく重い…


しばらくして落ち着くと彼は身体をずらし私を抱きしめた。
いつも力が強すぎて少し痛い。

だけど力強いからこそ、大事にされているような気がして
いつも口には出さなかった。


馬鹿みたいだ、相澤君にとってわたしはただの…




私はこの関係を今日で終わらせるつもりでここに来た。
会社の転勤が決まり今までのように気軽には会えなくなる。

いい機会だと思った。
せめて、いい女みたいに。何も言わず終わらせよう。


その日私は相澤君に気づかれないように泣いて
いつのまにか眠りに落ちた。


______


朝起きるといつも通り相澤君の姿はなかった。
仕事があるときは、先に起きて出て行ってしまう。

少し落胆しながら体を起こす。




すると、左手になれない感覚があった。


「…え、なにこれ、指輪?」

状況が掴めずただただ驚いていると、
奥の部屋から相澤君が出てきた。


「起きたか、おはよう」

そう言ってベッドの端に腰を下ろす。


「え、うん、あの、…これなに?」
あまりにも普通にしている相澤君に、左手を見せる。

すると相澤君はそっぽを向いて頭を掻きながら




「結婚しよう」


と私に言った。



「え?」

なんて言った?けっこん?ケッコン?
意味が分からず唖然としていると相澤君は続けて


「お前の友達から、部署が移動になるのを聞いた。俺はお前が好きだ、お前も俺が好きだ」

そう言って私の顔を見る

「結婚して、一緒に暮らそう。
意見が合致しているなら、これが最も合理的だと思う。」




なにそれ、今まで好きだなんて言ったことないくせに。
いまだって全然ムードなんかないのに。



「答えはどうなんだ」

私が黙っていると相澤君は鋭い目つきで私を見る。



「……いいよ」

そう伝えると相澤君は少し嬉しそうに笑い
私を抱きしめた。










ああもう本当にずるい。
私はいつまでたってもこの人の合理的な関係だ。
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