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木洩れ日の休息・短編集【刀剣乱舞/R18】

第8章 花言葉(くりさに)


(あいつの家へ…いや、伝えるならあそこがいいか…)

"突然すまない、
初めて出会った場所で待ってる"

メールはそれだけが精いっぱいだった。

"分かりました!
近くに居るので大倶利さんの事待ってますね"


香澄に出会ったのは貞がキッカケだったか…
いい場所があるって連れって行ってくれた教会とガーデニングが併設されるところで…
初めて香澄に会った…
"お花は好きですか?"
声をかけてくれたのも香澄からで、貞に一部始終を見られて、光忠の後押しもあり…
今の関係に…ここは俺から動かないと格好悪いよな?

一人、香澄が待っていた。
チャンスは一度きり…香澄が喋ろうとする前に抱きしめて、耳元で大倶利は伝える。

「一度しか言わないから聞いてくれ………
こんな無口な俺の横でずっと笑ってて欲しい、側に…いや、結婚してくれ……」

香澄は突然の大倶利の行動に驚いて声も出せなかった…。
ゆっくり息を吸い込み、頭の中で大倶利の言葉を理解する。

(これってプロポーズ……?夢じゃないよね?)

『あの大倶利さん、私は貴方とずっと一緒に居たいです…よろしくお願いします』

抱きしめられた腕を緩められて、大倶利の格好を見てみると白いタキシードに身を纏っていた。
その右手には小さな花束が…

『この花束は大倶利さんが選んでくれたんですか?』

「あぁ、花言葉は確か………"あなたを守る"…だったか…?」

『…そうです。他にも"幸福を告げる"
"沢山の小さな思い出" "大らかな心"
今の私達にぴったりですよね…私の事を守ってくれますか?』

「香澄……絶対に守る、約束する…
花束とこの指輪に誓ってな」

四角い箱から光輝く指輪を香澄の左薬指へとはめて、香澄の唇へと口付けを交わすのだった。

…完…
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