第5章 ○○しないと出れない部屋・前編(薬さに)※R18裏
書庫を整理したいと審神者は薬研に了承を得て二人で黙々と作業を進めて行っていた。
『薬研くんありがとう。
もう一段落したからこの集めた本だけ持って、執務部屋行こうか?』
「大将、こっちに貸しな?」
『これぐらい持てるよ、大丈夫だから』
そう言いながら二人は書庫から出ようと扉の前へ行き、開けようとしたのだが…押しても引いても開かない。
『薬研くん、扉開かない…どうしよう…』
「そんなはずないだろ? ちょっと代わってくれ」
薬研は扉を押したり引いたりするがその扉が開く事はなく。
(……扉ぶっ壊すとか駄目だろうな)
『やっぱり無理だよね? なんでかな…』
「この扉以外に出れるところがないか
探してみるか」
『私も手伝うよ』
二人で出れるところはないかと書庫の四隅を中心に調べて行くと、見覚えのない扉が1つあり…恐る恐る…二人で扉を開けて入ってみる。
その部屋にはベッド1つしかなくて違和感しかない。
『何だろう、この部屋…』
「なんか嫌な予感しかしないな、大将…一度部屋出てみるか」
『分かった………あれっ?
扉が開かない…なんでぇ…??』
扉の前で悪戦苦闘して居ると…扉から文字が浮かんで来た。
"互いの自慰を手伝わないと出れない部屋"
「はぁあぁあ!?」
『薬研くん、………あの、自慰って何??』
「そいつは言えない……なっ」
『でもしないと出れないって書いてるよ?
私じゃ頼りない?駄目なのかな……?』
目元を潤ませてる審神者に焦る薬研が問いかける。
「大将はいいのか? 俺で…」
『薬研くんは私の大事な人だよ……?
貴方には私がどう写ってる?』
「…こんな形じゃなくて、もっと早く言えば良かったな…
大将が好きだ…女として惹かれてるぜ」
『……嬉しいな、同じ事思ってたんだね
私も薬研くんが好きなの…』
互いに惹かれ合うように口づけを交わして、ベッドに沈んで行く二人。
「大将、自慰って行為を今からするけど…この部屋のせいだから…我慢してな」
『……そんなに嫌な事なの??』
「そう言ってられるのも今のうちだぜ、…左手出しな大将」
『こうかな??』
審神者は薬研の前に自分の左手を差し出すと、その手を取り薬指と中指を己の口の中へと含ませた。