第20章 恋から愛に変わる時に…・後編(宗さに)※R18裏
いつもと変わらない日々が続く…そう信じていた…。
なんで貴方の周りにはこんなトラブルばかり続くんですかね??
最近僕の仕事が忙しくてなかなか香澄の部屋に行く機会が減っていた。
早く籍入れてこっちの会社に引き抜きたい…
一緒に住めたら…誰かを牽制せずに気を張る事もなくなるのに…。
こんな僕が誰かの側に居たいなんて思う事が来るなんて…。
「長谷部、今日の予定はどうなってます??」
「スケジュールは全部昨日伝えてるはずだが??」
「香澄…いや、橘社長の会社の依頼案件はなかったですか??」
「二週間少し会えないぐらいで私用ぶち込むとか俺の身にもなってみろよ…」
「誰のせいだと思ってるんですか??
出張してから最近休みもろくに取らずにずっと付き合ってるじゃないですか……」
「もとはといえば無理矢理スケジュール変えたりするからこうなってるんだろう!?
自業自得だ…ちょっとは反省しろ」
「反省はしていますよ…だから今すぐ香澄のところに行けるようにスケジュール立て直して下さい」
「はあ!?ふざけるな!!」
「ふざけてませんよ、僕はいつでも本気です」
そう言葉を返すと社長室からスタスタと出て行く宗三を止められるはずもない長谷部は仕方なく付いて行くのだった。
車を走らせて香澄の会社に向かい、受付で来客の手続きを済ませる。
応接室に通されるとそこにはいつも居る筈の香澄の姿はなく…別の社員が待機していた。
急な依頼案件を捩じ込んだので香澄の事は聞きづらい、漸く依頼案件の目処が付いたところで橘社長との面会を希望した。
「橘社長、急な面会にも関わらずお時間頂きありがとうございます」
「いえいえ、急用との事ですが何かあったのでしょうか??」
社長室に通されて秘書がお茶を用意すると直ぐにその場から去ると話を切り出した。