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相澤消太は不健全に恋をする

第27章 幻想叶は再び恋をする


【幻想叶side】


相澤先生の目は真っ直ぐ私の目を見た。



返事をする権利…

そんなの、あるに決まってる。




「……あります」


そう言うと相澤先生は私を優しく抱き寄せた。













「お前が好きだ、ずっと答えてやれず悪かった。」


優しく、でも力強く私を抱きしめる。

ああ、あの時手を握ってくれた時と似ている。


抱きしめる力が強くて、痛くて
その言葉が本物なんだとよくわかる。




「……先生、私も…」

顔が熱くなり
視界がぼやけていく





「私も先生が好きです」



もう離したくない。どこにも行って欲しくない。
ずっと一緒にいて欲しい。


そう思い、私も先生の身体を強く抱きしめた。









しばらく抱きしめてから相澤先生は私の髪を撫でる。
硬くて、大きくて、優しい手だ


「相澤先生……顔見たいです」

私はそう言って相澤先生の頬を両手で包んだ



「なんだ、俺の顔なんか見ても面白くないだろ」

「ふふ、そんなことないですよ」




私にとっては世界一かっこいい。
すごく、すごく愛おしい。




そう思い満足いくまでその顔を眺めていると
相澤先生は急に不機嫌そうな顔をして



「お前ばっかりずるい」

と私の頬を包みキスをした。



触れるような優しいキスだ。
どうしよう、顔が熱い事気づかれちゃう。



そう思いうっすらと目を開けると
相澤先生は恍惚とした表情をしていて、私までその雰囲気に吞まれてしまった。














そうして私たちはしばらくその行為に溺れていた。
お互いを確かめるように、離さないように。







気づけば時間は過ぎて
奇跡みたいな一日は終わりを迎えた。
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