第1章 1
「……最近、🌸さんは変わりましたね。」
食堂で去り際にそう呟いた彼の目は笑っていなかった。
その日の真夜中、初めて彼が私の部屋に来た。
「こんな時間にどうしたんですか……ってちょっと!」
ドアを開けて顔をのぞかせるや否や、強引に部屋に押し入り私をベッドに組み敷いた。
「僕にだけ優しくしてくれる🌸さんが好きなんです…。どうして他の人にあなたの笑顔を向けるの。」
窓から漏れる月光が彼の美しくも儚げな瞳を照らす。
「え……と、カールさん…?」
「もう、こんな気持ちは嫌です。あなたを僕に下さい…。」
彼はそんなことを言い出す柄ではないと思っていたので驚いた。でも私の気持ちも彼と同じだったので、合意した。
その日を境に彼はほぼ毎晩、ここに来るようになった。