第5章 ハジメマシテ
~~··ふわ
ふよふよ··すとん♪
(あっ。知らない匂いがする)
コッコッ
「ちょっと挨拶してこよ~~っと!」
ガチャ
ぱたん
♪♪♪
ガチャ
(あれ?フェージャがいない)
今日はフェージャの屋敷に焼き菓子を届けに来た。
店番はシグマさんに任せている
きょろきょろ
(うーん···メモ残して帰ろうかな)
机に焼き菓子を置いてメモを書こうとしたら
ぬぅ···。
「君はだぁれ?」
びくー!
「ーー!」
私の後ろに誰かが立ってる
ゆっくり私の肩に両手を置いてる
どっどっ··。
「あっ···あの···」
つつつ···。
「すんすんすん··シグマくんやシブサワの匂いがするね。食べていい?」
後ろの人が私の顔に触れてくる。
私は意をけして
くるっ
「私は不味いですから、焼き菓子どうぞ!」
むぐっ
「んっ!」
それがハジメマシテだった