第2章 特別レッスン|黄瀬涼太×青峰大輝
「ねぇ舞、合コン…来てくれない?
ねぇっ!お願いっ!舞が来てくれないと困るの〜っ!
実は〜、舞のこと紹介しちゃったんだよね〜♪」
なんて呑気なことを言われて断るにも
何度も何度もお願いだから!と言われれば
さすがに断れず、ついには承諾してしまったのだった。
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合コン当日
合コンは自己紹介から始まり、皆で乾杯をした。
そして、少し会話を盛り上っていくなかで
席交換が行われることとなった。
普段あまり仲の良い友達では無かったが
合コンに行きたくないと言えず
断れなかった私が悪いと思いつつ席交換が始まった。
席交換が終わると、私の隣に座った男が
気の向かない私に薄ら笑いをしながら話しかけてきた。
合コンなんて早く終われば、それだけでいい…
そんな事だけを思い、男の言葉に適当に相槌を打っていた。
耳元で何かを囁かれたものの聞こえず
合コンは更に盛り上がり、男の言葉は掻き消された。
男「今、聞こえなかったよね?えっとさ…
合コン…気がノらないんでしょ?」
そう言うと男は
「ちょっと外の空気吸いに行こうよ、気晴らしにさ?」
男の優しさに舞は
『…じゃあ、少しだけ。』と言い
その場から消えるように男と店の外に出た。
少し歩き
『…あの、何処まで歩くんですか?』
男は「あー、…ま、いいから!」とヘラヘラしながら
舞の手首を掴み力強く引っ張っていく───
『なにするんですかっ!離してっ!』
抵抗するにも男の力が強くどんどん引っ張られていく…
男A「ほら、あそこに見える…お城に行こうか♪」
『やだっ!離してっ!』
お城のような建物が目に入るものの、嫌な予感がして
舞は必死に男から逃れようと抵抗していた…───。
『やだっ!いやっ!…誰かっ!!』
男A「チッ!」
気づけば男は、叫んだ私に手を挙げようとしていた……
『………っ!』
あれ、痛くない…?と目を開くと
そこには背の高い二人組の男性が居た。
男性がグッと相手の手首を掴むと
男はイテテテッ!と唸った。
少し力を緩めると男は必死に
その手を振り解き「ヒィィ」と情けない声を出しながら
必死に逃げて行った─────。