第42章 confession
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「ホントはあの時ね…
告っちゃおっかなとか思ってたんだよ」
「っえ!うそ……本当に?」
「うん…ホント。でも……
そんなことしたら困らせるだけだと思ったからね。
フラれんのも分かってたし。」
そう言って五条は淋しげに笑った。
その発言には口ごもってしまう。
確かにあの時、告白されていたとしたら、
かなり混乱した上に、振るということしかできなかっただろう。
あの頃は本気で一人の人のことしか見ていなかった。
「でも僕、レイがいなくなったあとは、何度も後悔したよ。ほんっと、死ぬほど後悔した。」
気持ちを伝えなかったこと。
もっと寄り添えなかったこと。
もっと笑顔を作ってあげたかった。
もっと慰めてあげればよかった。
もっと抱き締めればよかった。
もっともっともっと…
触れておけばよかった…って。