第41章 youth 【準番外編】
「っえぇ!?ちょとちょっ!
傑っ!硝子っ!」
わけも分からずに引かれているレイの手に力を込めながら五条が言った。
「どう考えても、あーゆー場面では気の強い硝子が対応した方がいいに決まってるだろー?レイだとうまく言いくるめられちゃうよ、人が良すぎんだから。」
「それか、なにか危害が及ぶかもしれねぇ。
五条や傑よりも男らしい奴だ、硝子は。」
五条とクマの言葉にレイは余計に申し訳なくなってしまった。
しかし……
「ねぇ、なにがあったの?あの人たちはやっぱり…」
「あー…聞きたい?…よな……」
「おいらも聞きてぇ!人間の男女の諍いにはなかなか興味がある!」
「……ったく、悪趣味クマだな…」
その後、なんとも言いにくそうに喋り出した五条の話はこうだった。
レイと夏油が付き合う数ヶ月前まで五条と夏油が付き合っていたのがあの二人。
当然その後、夏油は別れたつもりでいたらしいが、つもりでいたのは実は夏油だけで、なんとか五条が丸く収めたらしい。
それを夏油に報告しても、分かっているのかいないのか微妙な反応だったらしい。