第41章 youth 【準番外編】
そして・・・
その浴衣を見て驚愕する。
「ちょっと…あのぅ…これ派手すぎませんか?」
「ですが、こちらが五条様のお名前でご予約されたものですので。」
店員が朗らかにそう言い、そそくさと着付けをしてくる。
レイは戸惑いの表情を浮かべつつも、浴衣はなにしろ初めてなので何とも言えずに黙っているしかなかった。
向かいのカーテンの向こう側にいる硝子の声も聞こえてきた。
「っは!ありえねぇったらこれっ!ぜってー浮く!」
「お客様っ、少しジッとしていてくださいっ…」
ますます不安になりながらも、今更抵抗しキャンセルするわけにもいかず、結局されるがままになった。