第40章 scene ■
「ふははっ、何言ってんのレイ。
それだけは当たり前と思ってくれていいし、安心してくれてていいよ。僕は誰にも負けないし、誰にも守られる予定もない。」
レイは納得いかない顔をして黙ったままだ。
「ねぇーもうレイ?あのね、僕は」
「私前に言ったよね、支えてもらうだけじゃなくて、これからは悟のことも支えたいって。だから、もしものことがあったら助けるからね。悟のこと。」
しばしの沈黙が流れ、五条が短く息を吐いたかと思えば、手を離し、レイの肩を抱いて石像を見つめたまま言った。
「ねえ、レイ、聞いて。」
グッと引き寄せられたその体温は暖かく、
同時に気持ちの良い風が吹いてきて2人の髪が揺れた。