第40章 scene ■
「ねぇ、悟…」
「ん?」
屈んでいた五条が上体を上げようとした瞬間に、レイが五条の両頬を両手で引き寄せてキスをした。
「っん…!?」
五条がいつもしてくるそれのように、負けじと舌を捩じ込み、口内を掻き回し、自分の感じる部分を舐めていった。
「ん… レイっ…」
待ち構えたように五条の舌に絡め取られる。
「は…ふ…っ…じょーず…」
いつの間にか何度も角度を変えて交わされる濃厚なキス。
向こうの方から、
「きゃっ」
「わっ?!」
というような声が聞こえた気がしたが、止められなかった。
「ここが海外だったら、全く普通の情景なんだが。
ここはジャパンの中のジャパンだからな、てめぇら。」
そう言うクマの声も2人の耳には入っていなかった。