第40章 scene ■
よく分からないままあれよあれよと連れていかれたのは着物レンタルの着付けのお店で、そこは着物・振袖・浴衣類から小物類、何から何まで選べるものだった。
「…すごーい!いっぱいあるー!着物は初めてだよぉ…なんだか迷っちゃうなぁ」
実は過去に、浴衣は1度着たことがある。
それはあの頃の夏休みの記憶…(番外編で出します)
「ささっ!早い者勝ちですよレイさん!」
「これなんか似合うのでは?」
「レイさんに合うのは赤でしょうよ。」
3人の女子に先導され、いろいろと選んでもらい、早々に着付けとヘアセットを済ませた。
白い生地にレトロな真っ赤な椿とピンクの椿がたくさん描かれている着物に、黒の帯とゴールドの帯締め、髪は一纏めに上に結って紅白の花飾りをいくつか付けるというスタイルが出来上がった。
美少女4人の着物姿。
普通だったら男性誰もが顔を赤くするところなのだろうが、
一緒にいる男性陣というのは、
東堂、加茂、メカ丸、クマ
という面々だ。
なのではっきり言って、全くもって何を考えどういう感想を持っているのかがまるでわからない完全無反応であったが、女性陣はそんなことを気にしてはいない。