第39章 dignity ■
呼吸が落ち着いた頃に五条が離れ、ゴムを処理して横になる。
向き合って互いの頬に手を伸ばした。
どちらも涙の跡がある。
「レイ、幸せ?」
「うん幸せ。」
その即答に、五条は嬉しそうに目を細める。
イヴリンさん、私は…
"Love the life you live. Live the life you love.
自分の生きる人生を愛して、自分の愛する人生を生きるのよ。
自分の全てに誇りを持って歩いていくの。
…walk with proud.
誓って。いいわね?"
あの時の誓い、果たせてる?
"Not I, not any one else can travel that road for you, You must travel it for yourself.
It is not far, it is within reach, Perhaps you have been on it since you were born and did not know, Perhaps it is everywhere on water and on land.
All your dreams can come true if you have the courage to pursue them."
― 私ではなく、他の誰もあなたのためにその道を旅することはできません、あなたはあなた自身のためにその道を旅しなければなりません。
それは遠くなく、手の届くところにあり、おそらくあなたは生まれてからそれを続けていて知らなかったのでしょう、おそらくそれは水と陸のいたるところにあります。
全ての夢は叶う。もし追いかける勇気があるなら。
思い出したその言葉を奥歯にかみ締める。
私は…
この人に全部気付かされたよ。
その言葉の意味を教えてくれた。
ずっと私の旅を支えていてくれた存在。