第39章 dignity ■
風呂から上がりパジャマに着替えようとすると、なぜだか五条に止められる。
そして、言われた一言に唖然となった。
「もうこれからはパジャマやめよう!」
「は、は、はあ??」
五条は脱衣所のクローゼットを勢いよく開けた。
「これからは僕と同じでこ〜れ!着てもらいま〜す!」
「……っ…」
そこにはハンガーに掛けられているバスローブが大量に並んでいた。
そして思い出す。
考えてみたら、確かに五条は風呂上がりいつもバスローブ。
パジャマやスウェットのようなものを着ているのを見たことがない。
「だってこれの方が楽だし気持ちいいじゃん。」
「えぇー…」
どういうお坊ちゃま育ちだよ…
五条家ってそんな感じだったの?
それに…このクローゼット…
ここはホテルなの?
たじろいでいると、ふふっと笑う声が聞こえた。