第39章 dignity ■
その日の午後、レイはあるものを購入するため1人で買い物に出かけ、そのあと高専へと足を運んだ。
校庭では棘とパンダを見かけたが、挨拶を早々に、勝手に校舎の中へと入り、ぐるぐると探し回る。
大半は任務へと行っているのかもしれない。
全然人がいない。
とにかく伏黒くんを探さなくては…
そう思っていた矢先、一室から声が聞こえてきて動きを止め、耳を澄ませた。
ドドドーン!!!!
「はーい、また僕の勝ちー。」
ドアを僅かに開けて覗くと、そこには動きやすい格好でサングラスをしている五条と、投げ飛ばされている伏黒恵がいた。