第39章 dignity ■
「ねえ、レイ。」
「ん?なに?」
「僕と、"約束" して。
最初で最後の約束かな。」
真面目で真剣な声色に、レイは頷く。
「僕とレイの物語…最後必ず幸せに完結するまで、ずっと一緒に進めていくって。この先何が起きようと。」
「うん。もちろん。"約束" ね。」
五条が少しだけ笑った気がした。
「これからずっと…僕の姫でいて?」
耳元にかかる甘い吐息と優しい声に、レイはゾクゾクと鳥肌がたちながらもニッコリと笑う。
「…うん。」
「もう僕からは逃げられないからね」
「…うん。」
「僕と幸せになるんだからね」
「…もう幸せだよ…」
「まだまだこれからなんだよ、バカ。」
肩を震わせて同時に笑う。
ゆっくりと五条の裸体が離れ、チュッと軽く唇を奪われた。
「…はっ…この顔誰にも見せんなよ。
そーゆー声も誰にも聞かせんな。
僕だけのものなんだから…」
顎を掴まれ、色っぽい表情で 低い声で言われ、レイの鼓動がドクンと跳ね上がる。
「はい、じゃあ先にシャワー浴びておいで。」
優しく促され、レイは顔を赤らめながらベッドから降りた。