第34章 surround ■ 【番外編】
裸で向き合ったまま、熱を含んだ熱い眼差しが絡まり合い、髪を下ろした凄まじい色気の彼の胸筋に触れ、腹筋に指を流す。
はぁ……とつい吐息が漏れてしまった。
やっぱり私はこの人の全てが好き…
全てが美しいと思う…
「…傑…きれい……」
すると夏油にその手を優しく掴まれる。
「それは君に相応しい言葉だよ。私ではなくてね…」
いつもの優しい大好きな微笑みで返され、鼓動がドクンと跳ねるのと同時にゆっくり押し倒される。
頬に手を這わされ、そのままスルスルと首筋、鎖骨、胸、ヘソへと流れていく。
「…っ…んっ……ぁ…っ…」
くすぐったさと快感で身を攀じる。
「ふ…君は綺麗だし可愛いし…何もかもが最高だよ…」
「……ん…は…ぁ……ないで…」
「…ん?」
「焦らさ…な…でっ…」
夏油はくくくっと笑った。
懇願するように見上げてくる彼女が心底愛らしくて慈しみを込めて優しくキスをし、ゆっくりと全身を愛撫していく。
体中にキスの雨が降る度に、彼の長い髪が這う度に、
レイはヒクヒクと身を震わせながら快感に酔いしれる。
「んあっ…傑っ…も、もっとっ…」
「…いけない子だなぁ…そんなに煽られるとこっちも我慢できなくなるよ…」
乳房を優しく揉みほぐされながら、下に指が這う。
そこはもう随分と長いこと快感を待ちわびていたかのように鋭敏になっていて、溢れ出す蜜で濡れそぼっていた。
「ふ…こんなにして……」
ジュルル…
「ぁうっ……あっ…ひ……っん…」
熱い舌が優しく這い、そして吸い取るようにしてしゃぶられる。
敏感すぎる肉蕾は、少しの刺激で快感が痛みに変わってしまうため、いつも全神経を研ぎ澄ませて様子を伺いながら優しく愛撫をしてくれる彼の優しさを感じる。
その度に、羞恥よりも愛しさが込み上げ、脚を閉じられない。