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walking proud~呪術廻戦~R18~

第23章 cruelty


あの時、クマが言っていたことを思い出す。


"お前だったらどうにかできんじゃねぇの"

"…は?それどーゆー意味ー?"

"お前だったら、こーゆー世界を消しちまうことくらいできんじゃねーのかってことだよ"

"な……"

"人類抹消っつーのは朝飯前だろーし、地球の地形を変えることすらも可能なはずだ。つまりは本気を出せばなんでもできる…はず。だろ。お前はまだ本気を出したことがない"

お前にならできんだろ。お前になら、理想の世界を一瞬で作ることくらい案外容易いかもしれねーぞ。"








「君は、五条悟だから最強なのか?
最強だから、五条悟なのか?」






「……何が言いてぇんだよ…」





「もし私が君になれるのなら、
この馬鹿げた理想も、地に足が着くと思わないか?」


「…なん」


「生き方は決めた。
後は自分に出来ることを精一杯やるさ」


「おい…待て。
レイを…放っとくつもりか」

「……」

夏油はぼんやりとした瞳で真顔のまま五条を見つめている。
五条はサングラスをしていない。


「…君のその六眼には、
この世界がどう映っているんだい?」


「……は?」


「君の眼はやはり…ただのイミテーションか?」


「…なにを…言ってんだ?」


風が吹き抜け、夏油のハーフアップの髪が揺れた。


「こんなにお前のことを
わけわかんねぇと思ったことはねぇよ…」


「…いいさ、それで。」


「レイが泣いてんだ。
今すぐ飛んでけよ。
涙拭くのは自分の役目だって言ってただろ。」



"聞け、傑。
…俺はその涙を拭いてやれなかった。
なぜだか分かるよな?
それはお前の役目だからだ"

"分かっているよ…どんな涙でも
見てみたいな。レイが泣いているところ"

"なら約束してくれ。その涙は必ずお前が拭くと"

"わかった。約束するよ"



そうお前は言った。
約束したはずだ、俺と。

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