第22章 impurities
術師というマラソンゲーム
その果てにあるのが
仲間の屍の山だとしたら…?
〇〇県〇〇市(旧△△村)
任務概要
村落内での神隠し・変死
その原因と思われる呪霊の祓除
任務完了と思いきや、夏油は村民に急かされるように
とある部屋へと案内された。
そしてそこにある檻の中に、
明らかに虐待されていると思われる、
傷だらけでボロボロの女児が2名。
眉間に皺を寄せ、顔を顰める。
「………なんですかこれは」
「なにって!この2人が一連の事件の原因でしょう?」
「違います」
「この2人は頭がおかしい!不思議な力で村人を度々襲うのです!」
「事件の原因はもう私が取り除きました」
「うちの孫もこの2人に殺されかけたことがあります!」
「バケモノめ!」
「こいつらの親もそうだった!」
「やはり赤子のうちに殺しておくべきだった!」
……うるさい猿共め
"非術師を見下す自分、それを否定する自分
どちらを本音にするのかは…"
「ふっ……皆さん、一旦外に出ましょうか?」
"君がこれから選択するんだよ"
猿は嫌いだ。
これが私の選んだ本音。