第17章 existence■
急いで制服を整える。
「ふふ…ハーフアップの傑とシちゃった…」
嬉しそうにいつまでも笑っているレイに、夏油は軽くキスをして頭を撫でる。
「ふっ、そんなにいいのかな、この髪型は。」
「うん!すっっっごく素敵だよ!
あっ、乱れてるからやり直してあげる!」
「あぁでも、これから任務だから、やっぱりいつもの髪型にまとめてくれないか?」
「あ、そっか、そうだよね。そのほうが邪魔にならないもんね」
レイはいつものように夏油の髪をまとめ、後ろを髪ゴムで結って団子結びにした。
当然これもとてもかっこいい。
レイにとっては彼のなにもかもが素敵なので微笑みながらまたキスをした。
「君が望むなら、毎回好きな髪型で抱いてあげるよ…」
そう言って優しく頬を撫でられ、レイは照れた様な笑みで手を取った。
「君といると、いつどんな時も理性が吹き飛びそうになるよ」
「えっ、さすがに外ではダメだよ?」
「はははっ、それはさすがに我慢するね?」
「ん。私も我慢するからっ」
「でもキスくらいならいいだろう?」
「うん!よゆーで平気!」
「よゆー?…果たしてホントかな…」
「え?」
手を繋いで部屋を出ようと扉を開けた時、
「おーい、傑〜」
ドガ
「ってぇぇえー…」
扉を開くのが同時だったようで、扉が五条の額に当たったようだった。