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walking proud~呪術廻戦~R18~

第14章 surreal


「おいで、レイ」

「…え?」

聞こえてきたのは、
優しくて大好きな、あの人の声。


そして、暗闇から手が伸びてきた。


その手も、大好きなあの人の手。

何度も聞いてきたからわかる。
何度も見てきたから分かる。


傑だ…!



レイは微笑んで手を伸ばした。


「……うん…わかった。」


しかし、手はドンドン遠のいていってしまう。


「こっちへおいで…」

「ま、まって…」

その手を掴みたくて、必死で追いかける。


「もっとこっちだレイ…」


「うん…まって…あと少し…」



「さぁ、一緒に行こう…」


あ、やっと届く…


「うん、行」

「レイ!!!!」


安堵の笑みと共に手が触れそうになった時、
突然聞こえたクマの大声。


突然辺りが先程の森に戻り、
ハッと我に返った。


「ーーーっっっ!!!!」

驚愕しすぎて声が出なかった。

自分の足元は崖。
下は大きな滝が打ち付ける川。

あと一歩でそこへと落ちていく寸前だったのだと気づき、よろよろと後ずさりする。



バガガガガガガガ
グザザザザ
ゴゴゴガガ


凄まじい音響が背後から聞こえ、
バッと後ろを振り返ると、"例のモード"に入っているクマが、呪霊と一気にカタをつけている所だった。


「クマっ!」

急いでピアスを手に取り、手でピストルの形を作る。
それによって何発か放たれた呪力玉が、呪霊を射抜いた。

しかし、結局クマによってそいつは祓われた。
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