第52章 forgery

とある日…

2人が取り付けた喫茶店へとクマは赴いた。
そしてたちまち驚愕する。

｢うっげ！マジかよ！おま…ほんっとーに傑じゃねぇか…
今まで生きてきておいら一番驚いた…｣

｢やぁ、久しいね、くま助。｣

｢……なぁてめぇ、その呼び方はマジでやめてくんねぇか？｣


夏油は全くあの頃と変わっていない朗らかな笑みで頬杖をついている。


やべえ…
なんか…クルもんがある…っ
なんかなんか…
懐かしすぎて…
なんかこう…
うぅ……いい……！


珍しくクマは情緒不安定になってしまった。
それもそのはずだろう。
いくら中身は違くとも外見も声も話し方も、あの頃の夏油傑のままなのだ。


くそ…ホントやべえ…
落ち着けおいら…


落ち着くために、夏油が注文してくれたパフェをガンガン貪り食う。
その間も、夏油はあの頃と全く変わらない態度のままただニコニコとしながらその様子を眺めていた。


｢ふはーっ…ちょい落ち着いた…かも…｣


一通り食べ終わったところでようやくクマが言葉を発した。