第51章 Infinity ■
「私が今、できる気がするって言ったのは、
クマみたいな呪骸のことだよ。」
「っえ!?…マジ??」
「うん…やってみる?」
「……うん、でも…どうやって?」
レイは薄々わかっていた。
夜蛾先生のパンダはどうだか知らないが、
自分のこれの場合に必要なのは少なくとも2名以上の呪術師の呪力。
それには互いを本気で理解し思い合う気持ちが必要である。
そして、その2名の相性云々はこの気持ちと呪力量によって決まる。
つまり、同じくらい想い合っていればピッタリ合致するのだ。
その上でベースになるのは
もちろんレイ自身の傀儡呪骸の術式であるわけだが。
そして必要なのは、互いが本気で愛らしいと思えるような人形もしくはぬいぐるみである。
つまりこれは、夜蛾の傀儡呪術学ではなく、
完全にレイの傀儡呪術学なのだ。
「私、これに成功したら本を出すよ」
「うんうんそうしなよ!夜蛾学長よりも有名人になるよ。てゆーかもうかなりの有名人だけど。
よっし!そうと決まったら今日から妊活頑張ろうっ!」
「に、妊活とは違うでしょ。
ちょっとっ?
勘違いするようなこと周りに言いふらさないでよ?」
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