第50章 promise ■
ホテルの部屋に戻って驚愕した。
「っ!!…なっ……え…え…」
言葉を発せなくなってしまい、両手で口を覆う。
あまりの演出の凄さに困惑する。
部屋中が、ハートの風船で埋め尽くされている。
壁にはHappy birthdayの形のバルーン。
そして大きなベッドの上には、大量の真っ赤なバラの花びらで
"Will you marry me?"
と書かれている。
真っ赤なバラの大きな花束まで置かれており、その隣に、小さな箱がある。
「ふふっ、こんな日くらい、臭いことさせて。
ベタなことすんのが1番心に残るでしょ〜?」
五条はそれをおもむろにとると、
まだ思考が追いついておらず口を開いたまま突っ立っているレイの前に行き、パカッと開いた。
「さっき拾ったもう一個のお星様。
そっちのネックレスのお星様は誕生日プレゼントね。
んでこっちは……」
そこにあるのは、ネックレスと同様の輝くダイヤのついた指輪だった。
あまりの美しさに目を奪われる。
「さとっ……」
「ねぇ、レイ。
もう一度お姫様ごっこに付き合ってよ。
絶対やりたかったのあんの。」
そう言って五条はかがみ、跪いた。