第48章 hesitation
「いきなりなにそれっ?え、なんで僕には何も言わずに勝手に決めちゃってんの?」
「は?ダメなの?」
「ダメに決まってるでしょ!なんの相談もなしに!」
レイはその言葉に少々イラッとする。
「……その相談て必要なの?」
「必要でしょ!一緒に暮らしてるわけだし!」
「だから今報告はしたじゃん。相談もしなくちゃダメ?」
「うん、ダメ。」
「なっ…なにそれ。私の自由はないの?」
「…自由がどうとかって話に繋がる意味がわからないけど…。でもとにかくそんないきなり海外だなんてなんなの?何しに行くの?」
そこでレイはクマから聞いた通りの説明をする。
しかし五条は苦い顔をした。
「危険極まりないなー。あの放浪人のことだしー。どこに連れてかれることやら…。しかも中国だなんて治安的にもちょっとねぇ…」
「平気だよ!特級術師3人揃って行くってことなんだし。」
五条は頭を掻きながら眉を顰める。
まぁ確かに今のレイももう特級だし、強いのは分かってる。
でも…なにしろレイは天然で純粋無垢なのだ。
自分がすぐ駆けつけていけない海外なんかで見ず知らずの人に着いていったり、誰彼信用して危険なことに巻き込まれそうで考えただけで本気で承諾しかねる。