第48章 hesitation
「はいはい、すごかったよ〜
もー終わりね。話し声聞こえないし。」
「あっ!悟おかえり〜!
帰ってきてたんだ。ぜんっぜん気づかなかった〜」
「おー、おま…ゴホンゴホン!
…やべ…まだ亀梨の声抜けてなかった…」
「あっはは!クマその声で過ごせば〜?
ねえ次はなんのデュエットしようか〜?
あ!タッキーand翼とかは?!」
「おうそれならおいら"夢物語"がいー!」
「えー!私は"VENUS"がいーよ!」
「いいやこれだ!!
君が愛の花〜僕が恋の花〜時をとらえて揺れて〜
月物語♪星物語♪祈り続けてきた〜♪」
「わーめっちゃ上手い〜!でもやっぱこれでしょっ!
キスで目覚めて♪CHA-CHAのリズムで♪甘くモザイクMidnight〜♪」
またダンスを踊りながら「熱くVenus!感じてVenus!」とかやっている2人を五条は制する。
「いい加減お!わ!り!
僕が帰ってきたんだから構ってよねぇ〜」
寂しいじゃん。と言ってレイを抱きかかえてソファーに座る。
膝の上でまだケラケラ笑っているレイの顎をすくい、「おかえりのチューは?」と言うと、彼女は少し照れ笑いを浮かべながらも、軽く唇にキスをした。
こんなひと時がとても幸せだ。
絶対に壊れてほしくない。いつまでもこの家族でこうして楽しく暮らしていきたいと本気で思う。