第47章 determination ■
流れで結局、BVLGARIの店内に入ってしまった。
確かにアクセサリーだらけで目を輝かせる。
どれもとても綺麗で、ペアの商品もたくさん並べられている。
「すっごい綺麗〜!指輪もネックレスもある…
わぁ、この時計もすごい…」
「お客様、なにかお探しですか?」
やはりすかさずスーツ姿の男性店員に話しかけられた。
「あっ…えっと、とくにはっ…」
「そうですか。ちなみに今お客様がご覧になっているこちらのリングはユニセックスとなっておりまして、ペアリングとしても大変ご好評です。」
「ぺ、ペアリング……」
もちろん憧れたことは何度もあった。
しかし、ペアリングどころか指輪すら実は付けたことがない。
「こちらのバングルなんかも人気商品でして、ここの金具部分の色が異なりまして、やはりペアでご購入される方が多いですね〜」
「へ、へぇ…そうなんですね…」
お揃いのもの…か…
なんだか羨ましいな…
そういうのって、経験ない。
でも……
「あ、えっと…メンズのお洋服とか…そういったものはありませんか?」
その言葉に、店員はニッコリとした笑みを崩さぬまま案内してくれた。