第47章 determination ■
"… レイがいないと息ができない。安らげない。
レイの笑顔が僕に力をくれて、レイだから、僕は幸せでいられる。… レイじゃないと、ダメなんだよね…
傍からいなくなったら、完全に僕は生きられない…
僕が幸せでいるためには、レイが必要なんだ
でも、死ねば "無" だ。
死ねば、レイへのそんな思いも欲望も一切なくなる。
だから、死以外でレイを諦めるつもりは毛頭ないんだよ"
あぁ…
死ぬほど誰かを愛するって…こういうこと…
敵わない…
そんな覚悟には……
"死んで勝つと、死んでも勝つは
全然違うよ、恵 "
あぁ…
わかった気がするよ…
ようやくその意味が…
俺はやっぱり…
"恵、本気の出し方知らないでしょ?"
"はぁ?俺が本気でやってないって言うんですか"
"やってないんじゃなくて、できてないんだよ"
そう、俺はまだ…
「…本気を出す覚悟がない。」
とくに、アンタには。
「そう、じゃあ…」
五条は真顔のままゆっくり言った。
「…また僕の勝ち。」
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